豊川医院のメディカルダイエット外来では、これまでウゴービを使用した自費診療に対応してきました。
今後は、ウゴービに加えて、ゼップバウンドも使用できるようになります。

ウゴービとゼップバウンドは、どちらも肥満症や体重管理に対して用いられる注射薬です。いずれも食欲や満腹感に関わるホルモンの働きを利用し、食事療法・運動療法と組み合わせて体重減少を目指します。
ただし、2つの薬は同じ薬ではありません。作用するホルモンの受容体、体重減少効果の目安、副作用の出方、向いている患者さんが少しずつ異なります。
ウゴービとゼップバウンドの比較
| 項目 | ウゴービ | ゼップバウンド |
|---|---|---|
| 一般名 | セマグルチド | チルゼパチド |
| 薬の分類 | GLP-1受容体作動薬 | GIP/GLP-1受容体作動薬 |
| 作用する受容体 | GLP-1受容体 | GIP受容体とGLP-1受容体 |
| 投与方法 | 週1回の皮下注射 | 週1回の皮下注射 |
| 主な働き | 食欲を抑え、満腹感を得やすくする | 食欲や満腹感に関わるGLP-1作用に加え、GIP作用も利用する |
| 体重減少効果の目安 | STEP 1試験では68週で平均約14.9%の体重減少 | SURMOUNT-1試験では72週で最大用量群で平均約20.9%の体重減少 |
| 主な副作用 | 吐き気、胃もたれ、便秘、下痢、腹部不快感など | 吐き気、胃もたれ、便秘、下痢、腹部不快感など |
| 特徴 | 国内で早くから肥満症治療薬として使用されている | GLP-1に加えてGIPにも作用する新しい選択肢 |
| 選び方の目安 | 使用経験の蓄積を重視したい方、まずGLP-1治療から相談したい方 | より強い体重減少効果を期待して相談したい方、ウゴービで効果が不十分だった方 |
ウゴービとは
ウゴービは、セマグルチドを有効成分とするGLP-1受容体作動薬です。
GLP-1は、食事をした後に腸から分泌されるホルモンの一つです。食欲を抑えたり、満腹感を得やすくしたり、血糖の調整に関わったりします。
ウゴービは、このGLP-1の働きを利用して、食欲を整え、食事量をコントロールしやすくする薬です。
臨床試験では、食事療法・運動療法と組み合わせることで、体重減少が確認されています。代表的なSTEP 1試験では、セマグルチド2.4mgを週1回使用した群で、68週後に平均14.9%の体重減少が報告されています。
もちろん、すべての方に同じ効果が出るわけではありません。体重の変化には、食事内容、運動量、睡眠、ストレス、内服薬、基礎疾患なども影響します。
ゼップバウンドとは
ゼップバウンドは、チルゼパチドを有効成分とするGIP/GLP-1受容体作動薬です。
ウゴービが主にGLP-1受容体に作用するのに対し、ゼップバウンドはGLP-1受容体に加えてGIP受容体にも作用します。
GIPも、食事に反応して分泌されるホルモンの一つです。チルゼパチドは、この2つの経路を利用することで、食欲や代謝に働きかける薬です。
代表的なSURMOUNT-1試験では、チルゼパチド15mgを週1回使用した群で、72週後に平均20.9%の体重減少が報告されています。
また、チルゼパチドとセマグルチドを直接比較したSURMOUNT-5試験では、72週時点の平均体重減少率がチルゼパチドで20.2%、セマグルチドで13.7%と報告されています。
ただし、これは臨床試験での平均値です。「ゼップバウンドの方が必ずよく効く」「必ず何kgやせる」という意味ではありません。副作用の出やすさや体質、生活習慣、治療の続けやすさも含めて判断する必要があります。
どちらを選べばよいですか?
ウゴービとゼップバウンドのどちらがよいかは、患者さんごとに異なります。
選ぶときには、次のような点を確認します。
- 現在の体重、BMI、腹囲
- 高血圧、脂質異常症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などの有無
- これまでのダイエット歴
- 食事療法・運動療法の状況
- 胃腸症状が出やすいかどうか
- ほかに使用している薬
- 妊娠中、授乳中、妊娠希望の有無
- 治療費用と通院継続のしやすさ
選び方のイメージ
| 相談内容 | 検討しやすい選択肢 |
|---|---|
| まずは使用経験の多い肥満症治療薬から相談したい | ウゴービ |
| GLP-1受容体作動薬として体重管理を始めたい | ウゴービ |
| より大きな体重減少効果を期待して相談したい | ゼップバウンド |
| GIPとGLP-1の両方に作用する薬を相談したい | ゼップバウンド |
| ウゴービで効果が不十分だった、または継続しにくかった | ゼップバウンドも含めて再検討 |
| 副作用や費用が心配 | どちらも診察で慎重に相談 |
薬だけでやせる治療ではありません
ウゴービやゼップバウンドは、体重管理の助けになる薬ですが、薬だけで治療が完結するわけではありません。
治療中も、食事療法、運動療法、睡眠、飲酒習慣、間食、ストレス管理などを一緒に見直すことが大切です。
厚生労働省の留意事項でも、肥満症治療薬の使用中は食事療法・運動療法を継続し、体重、血糖、血圧、脂質などを定期的に確認することが求められています。
当院でも、診察時に体重や生活習慣、血液検査などを確認しながら、安全に治療を続けられるかを判断します。
副作用と注意点
ウゴービ、ゼップバウンドのいずれでも、吐き気、胃もたれ、便秘、下痢、腹部不快感などの消化器症状がみられることがあります。
多くは治療開始時や増量時に出やすいため、少量から開始し、体調を確認しながら段階的に調整します。
また、体調や既往歴によっては使用に注意が必要な場合があります。膵炎の既往、胆石症、重い胃腸障害、糖尿病治療薬の使用状況、妊娠中・授乳中・妊娠希望などがある方は、必ず診察時にお伝えください。
自己判断での使用、個人輸入、診察を受けずに薬だけを使用することはおすすめできません。
豊川医院のメディカルダイエット外来について
豊川医院では、メディカルダイエット外来として、医師が診察を行い、体重、BMI、既往歴、現在の健康状態、生活習慣などを確認したうえで治療方針を相談します。
これまでのウゴービに加え、今後はゼップバウンドも選択肢としてご相談いただけるようになります。
当院でのメディカルダイエット外来は自費診療です。診察料、薬剤費、検査費用などは、受診前または診察時にご確認ください。
「ウゴービとゼップバウンドのどちらが自分に合うのか知りたい」
「健康診断で体重や血糖、脂質、血圧を指摘された」
「自己流のダイエットではなかなか続かない」
このような方は、お気軽にご相談ください。
薬の効果だけでなく、安全性、続けやすさ、生活習慣の改善まで含めて、一緒に治療方針を考えていきます。