今回は、患者様からよくご質問をいただく**「肺炎球菌ワクチン」**についてのお話です。
肺炎球菌ワクチンにはいくつか種類がありますが、当院で取り扱っている「プレベナー(結合型ワクチン)」について、**「なぜ1回打つだけでいいのですか?」**と聞かれることがよくあります。
インフルエンザワクチンは毎年打ちますし、新型コロナワクチンも複数回打ちましたよね。それなのに、なぜプレベナーは成人の場合「一生に1回」で十分な効果が期待できるのでしょうか?
その秘密は「免疫の記憶を長持ちさせる仕組み」にあります
プレベナーは、専門用語で**「結合型ワクチン」**と呼ばれるタイプのワクチンです。
これは、肺炎球菌の表面にある成分(多糖体)に、特別な「タンパク質」をくっつけて(結合させて)作られています。
実は、この「タンパク質をくっつける」という工夫がとても重要です。
これにより、私たちの体を守る免疫システム(T細胞という司令塔)が強力に刺激され、「この菌が来たら絶対に攻撃する!」という記憶(免疫記憶)を、体にしっかりと刻み込ませることができるのです。
この強力な**「免疫のメモリー機能」のおかげで、時間が経っても効果が薄れにくく、成人(ご高齢の方など)であれば基本的に1回の接種で長期間の予防効果が持続する**とされています。
💡 もうひとつのワクチン「ニューモバックス」との違い
ちなみに、もう一つよく使われる肺炎球菌ワクチンに「ニューモバックス」があります。
こちらはプレベナーとは作り方が異なり、免疫の記憶が長持ちしにくいという特徴があります。そのため、効果を持続させるためには**「5年ごとの再接種」**が必要になります。