「かぜ薬を飲んだけれど、まだ頭が痛い。いつもの頭痛薬も飲んでよい?」。秋から冬に備え、家庭にある薬の使い方も見直しておきましょう。

商品名や目的が違っても、同じ成分や似た働きの成分が入っていることがあります。 かぜ薬に別の解熱鎮痛薬を、自己判断で追加するのは避け、薬剤師や医師に確認することが大切です。

総合かぜ薬には、複数の成分が入っています

総合かぜ薬には、熱や痛み、鼻水、せきなどを抑えるための成分が組み合わされています。配合内容は製品によって異なり、「かぜ薬だから全部同じ」ではありません。

そのため、別の頭痛薬や鼻炎薬、せき止め薬を足すと、成分や作用が重なり、副作用が出やすくなるおそれがあります。処方薬と市販薬の組み合わせでも注意が必要です。参考:日本OTC医薬品協会「注意したい薬の飲み合わせ、食べ合わせ」

特に知っておきたいアセトアミノフェンの重複

アセトアミノフェンは熱や痛みを和らげる成分で、処方される薬にも市販のかぜ薬・解熱鎮痛薬にも使われています。ただし、すべての製品に含まれるわけではありません。

アセトアミノフェンを含む薬を重ねて飲むと、過量となり、重い肝障害につながるおそれがあります。 PMDAで公開されている電子添文でも、一般用医薬品を含め、同成分を含む他の薬との併用を避けるよう注意されています。参考:PMDA掲載・アセトアミノフェンの電子添文

このほか、異なる成分名でも同じ種類の作用が重なる場合があります。「成分名が違うから安全」「時間を少しあければ必ず大丈夫」とは判断できません。安全な量や服用間隔は、薬や年齢、持病などによって異なります。

かぜ薬と解熱鎮痛薬を自己判断で重ねず、成分・説明書を確認し、薬の箱とお薬手帳を医師や薬剤師に見せて相談するポイント。

飲む前に確認したいこと

確認するもの見るポイント
箱・説明書の「成分・分量」商品名ではなく有効成分を確認する。分からなければ薬剤師へ
「してはいけないこと」一緒に使ってはいけない薬、運転や飲酒などの注意を確認する
「相談すること」治療中の病気、妊娠・授乳、薬で起きたアレルギーなどを確認する
用法・用量年齢に合うか、1回量・回数・間隔を確認する

厚生労働省が示すかぜ薬などの注意事項でも、他のかぜ薬や解熱鎮痛薬などとの併用に注意することが示されています。実際に使う製品の最新の説明書に従ってください。 眠気や運転の制限、妊娠・授乳中の扱いは成分により異なります。参考:厚生労働省「かぜ薬等の添付文書等に記載する使用上の注意」(2026年1月13日改正)

相談するときは「いつ、何を、どれだけ」を伝えましょう

  • 処方薬だけでなく、市販薬・漢方薬・サプリメントもまとめて伝える
  • 今日すでに飲んだ薬の名前、量、時刻をメモする
  • 薬の箱・説明書や、その写真、お薬手帳を見せる
  • 持病、妊娠・授乳の有無、薬でぜんそくやアレルギーが起きた経験を伝える

肝臓・腎臓の病気などで治療中の方、高齢者、妊娠・授乳中の方、小児への使用では、特に購入・服用前の確認を大切にしましょう。大人用の薬を自己判断で子どもに分けたり、普段の処方薬を勝手に中止したりしないでください。

重ねて飲んでしまった場合・受診の目安

誤って重ねて飲んだ、規定量より多く飲んだ可能性がある場合は、症状がなくても追加の服用をせず、すぐに医療機関や薬剤師へ相談してください。 薬の名前・量・時刻を伝え、次の服用をどうするか確認しましょう。量が不明、多量に飲んだ疑いがある場合は、医療機関への相談を優先してください。

服用後に強い息苦しさ、顔や喉の腫れ、意識がはっきりしないなどの症状があれば、通常の診療予約やチャットの返事を待たず119番へ。症状が続く・悪化する、水分が取れない場合も、薬を追加してしのぐのではなく早めに受診してください。

豊川医院へのご相談について

一般的な体調不良については、一般内科の診療案内もご覧ください。かぜと薬については、関連記事の「かぜに抗菌薬は必要?」でも解説しています。

発熱・せきなど感染症が疑われる場合は、通常の外来予約へ進む前に、電話(04-2948-1122)で受診方法をご確認ください。 薬の飲み合わせの相談には、使用した薬の箱やお薬手帳をお持ちください。

薬は「足す前に確認」を合言葉に、安全に使っていきましょう。

本記事は一般的な情報であり、個別の服薬指示に代わるものではありません。情報確認日:2026年11月5日。参照した一次情報は本文中のリンクをご確認ください。